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デンマークはどうしちまったんだ?(Ginger Blog)
By yugo & kai | 12月 6, 2009
そう、それはデンマークへ向かう途中の美しく奇妙な冬の不思議の国、ノルウェーを旅立つ時から始まった。
デンマークは最新作のレコーディング最中に生きる活力を減少させた因縁の場所でもある。たくさんの思い出がある場所だけど、残念ながら、そのほとんどが酷いものだった。
俺達がデンマークで良い時間を過ごせなかったと思うかもしれないけど、まさにその通りだよ。
じゃあ今回は少しでも違ったかって?
読者の諸君、まあ読んでくれよ。
俺達がブッキングされたパンク・フェスティバルは実際はパンク・フェスティバルなんかじゃなかったことがわかった。
“グラム・フェスティバルじゃなければ問題ないよ。”とスコットは鼻先で笑った。
言わなきゃよかったって思ったことあるかい?
コペンハーゲンに着くと、俺たちは半分レザーのスター柄のズボンを履いた男に会い、6人の人間と、同じ数のギターと、1ダースのスーツケースと、多数のマーチャンダイズを運んで旅をするために伝統的に使用されてきた自動車という乗り物は使用しないことを彼から告げられた。まいったよ、バンかそういった乗り物に乗れないんだ。俺たちは電車に乗って行くらしい。
ああ、Anvilの映画は見てたけど、まさか自分達が機材を持って電車で移動するとは思わなかったよ。飛行機から降りてから出会ったプロモーターのその男は、慢性的なほら吹きで、真実を出し惜しみするやりくり上手だってことがわかった。
“俺は皆をハッピーにさせるために嘘をついてるのさ。嘘がばれたら、さらに嘘をつくんだ。”と俺たちのプロモーターであり、この夜のホストは言い放った。
結局、俺たちはパンクフェスティバルに出るわけでもなく、俺たちが出るグラムイベントまでの移動手段が用意されているわけでもなかった。
“駅の角を曲がった辺りだよ”と彼が言った後、コペンハーゲンを40分間も荷物と機材を引きずって歩かされた時、今回のテーマが明らかになってきたのがわかった。
そしてようやく会場に着き、サウンドチェックの時にステージ上のアンプのボリュームを下げるように言われた。そして通常の音量の半分まで下げてもなお、ボリュームを下げるように言われた。このやりとりは俺の子供がそばで寝れるよりも小さいボリュームまでに舞台係がするまで笑っちゃうくらい続いた。
スカンジナビアで一番変な形をしたステージの上で、ノルウェーで素晴らしい世話をしてくれた人からもらったジャック・ダニエルのボトルを取り出して、俺たちは飲み始めた。
今晩のステージのサウンドが、クッキーの瓶に閉じ込められた怒ったハチのようになるという事実に妥協した後、ホテルに引っ込んだ。いや、正しくはホステルだな。女性のマネージャー(ヴィルピ)を含む6人が一つの部屋で寝るように言われたその場所は。各々シングルルームの約束だったけど、2つの部屋をシェアして、3つ目のシングルルームをヴィルピ用にすることで渋々承知した。俺とスコットとダンカンは、俺たちのバッグをかろうじて置けるスペースしかない小さな部屋に押し込まれ、今世紀に入って一度も取り替えられていないベッドで眠ることになった。
俺たちはさらに飲み続けた。
俺たちを襲う巨大な落胆の波も、おいしい食べ物とおいしいワインがあれば鎮められることに異論はない。
でもそれは、Royal Palace(スコットはこの店を”ヒトラーの中華ビュッフェ”と名付けた)に行ったときは例外だ。そこは、無礼で、感じが悪く、不親切で、頑固な連中が大勢いるらしいこの国の中でも、最も無礼で、感じが悪く、不親切で、頑固な人間が経営していることがわかった。
この店に入る前にギターの弦を買える場所を尋ねて、まずはレコード店に連れていかれ、それからピアノショップとドラムショップ、そしてようやくギターショップにたどり着いたヴィルピは、食事と一緒に水を頼んだとき、他の人の飲み物は飲むなと言われた。コーラのひとすすりもだ。もし君がコーラを頼んだらコーラのみ、水を頼んだのなら水だけしか飲めず、シェアすることは厳しく禁じられるんだ。デンマークで最も不愉快な男のお作法を辛抱した後、ヴィルピは果敢に抑えていた我慢ができなくなり、彼に思いのたけをぶつけた。
臨戦態勢から平和な落ち着きを取り戻すために、約4時間後の出番まで、パブを探してそこで過ごすべきだと決めた。
引き続き素晴らしいマリア・アンデルバーグ(マリア・マッキーと連絡を取り持ってくれた素晴らしい女性)と友達と会って、土砂降りの雨の中、よろめきながら会場へ向かうと、80年代が生んだ最悪の音楽、いわゆるヘアメタルばかりかけるDJがプレイしていた。
ライブ自体の出来は上々で、好意的な反応ととても良い感じのオーディエンスだった。虫酸が走るような音楽で頭がおかしくなるには十分なほど長く楽屋でぶらぶらした後、俺たちはデンマーク人は「Private: The Wildhearts Only」が何を意味しているのかわからないようだって結論に至った。そして、タクシードライバーは客を拾うよりも時速90マイルで走り回りたがるようだという結論にも。
雨の中、機材を引きずって戻り、午前4時ごろ下宿に着くと、グラムバンドのうぬぼれたメンバーが廊下の鏡を見ながら髪の毛を整えていた。俺たちは実におかしな一日の最後に飲むことにした。
ヴィルピは目が覚めると、彼女のベッドをいやらしい目つきで見る従業員の奇妙な男に”早く出て行け”と言われ、使えると言われたWi-Fiは使えず、みんなは前日のことでまだげんなりしていた。
俺たちはアイリッシュ・パブへ避難して、このまま何の良い思い出も無しにコペンハーゲンを去るわけにはいかないと、悪名高いコミューンであるクリスチャニアを訪れることを決めた。
目抜き通りに入り、今まで吸ったことのない強い臭いのマリファナを売っている幾つもの店の前を通ると、コペンハーゲンのまったく違った面が俺たちを迎えてくれた。地元のハッパの効果と開けっぴろげな使い方のせいで、俺たちは自然に吸い込んだだけでハイになりそうだった。
クリスチャニアは信じられないような歴史を持っていて、唯一のルールは、暴力禁止と、街をきれいにするということだけの1971年から始まった社会的実験地区なんだ。コミュニティの全員が寝食を共にして、メジャーなアーティストのショウから、共有することの大事さを説く演説家まで、あらゆるものを楽しんでいる。ここには強い仏教の雰囲気が存在し、みんながおしゃべりで、笑顔で、たった数マイル道を下った所で会ったブツブツ不満ばかり口にする独裁者みたいなやつらとは大違いだ。犬でさえも異常なほどリラックスしているように見える。住もうと思えば、約100ポンドでここに1ヶ月滞在出来るんだ。警察もこの1,000人程の面倒なことは一切ない理想郷の住人に敬意を表して遠ざかっている。
おかげで俺はコペンハーゲンを良い気分で去ることができ、クリスチャニアの外側の人々の無礼さも簡単に許すことが出来るくらいこの奇妙なコミュニティにぞっこんになった。結局は、単にフレンドリーな人間のほとんどが街を出て、このコミューンに住んでいるってことのようだ。俺だったらそうするし。
いつか曲を書いたりスピリチュアルなバランスを楽しむためにこの場所に戻ってきたいね。
俺は引き続きこの国を好きになるように努力はし続けたい。
デンマーク、とんでもない国だぜ!
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